現在位置ホーム > 教育・文化・スポーツ > 教育だより > 旧島田家住宅 茅葺屋根差し茅工事を行いました
三芳町指定文化財旧島田家住宅では、平成20年2月12日(火)〜3月21日(金)まで茅葺屋根の差し茅工事を行いました。
差 し茅とは、茅葺屋根の痛んだ部分を取り除いて新しい茅を葺いていくことで、屋根の内側まで傷んでしまう前に行う補修作業です。以前は三芳町内にも地区ごと に1人から2人の屋根職人がいました。今回工事をしてくれた職人さんたちは、さいたま市と栃木県藤岡町から来てくれました。
今回は渡良瀬川遊水地の茅が用いられました。
「茅」とはススキ・チガヤ・オギ・スゲなど屋根材に使う植物の総称です。油分があり濡れても腐りにくく、しなやかで丈夫です。今回差し茅を行う屋根の北側だけで、この量の倍の茅を使います。
屋根工事に使う道具(右から)
(写真にはないが、縄を屋根組みに結ぶために使うオシバリという道具も使います) |
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ガギという道具を使って、古い茅を叩き落とします。
古い茅を抑えている押え竹あたりにヤッケボウという道具を差し込んで、中の様子を確認します。 痛んだ茅は捨て、その中に新しい茅を差し込み、ガギで茅を叩き入れます。 以前に葺いた茅の押え竹までかなり深いので、職人さんの腕が肩まで入ってしまいます。 |
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職人さんが使いやすいように、大きさをそろえて一束ずつ小分けにしてまとめておきます。 |
押え竹に縄を結んで、竹をつけて足場にしていきます。茅を入れながら次の足場を作っていくので、足場の高さで上まで茅が入ったことがわかります。 のぼると旧島田家住宅の屋根の高さを実感します。 |
茅を束にしてまとめたものを棟にしていきます。 (左:工事前) |
(右:工事後) |
刈り込みながら足場をはずしていきます。差し茅をした後は、古い茅と新しい茅の横縞があらわれます。だいぶ明るい印象になりました。 棟の印象も以前とだいぶ変わりました。 |
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