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三芳町

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平成24年度 未来創造みよし塾 最終発表会

2年目となる政策研究所「未来創造みよし塾」の最終発表会が、今年も藤久保公民館にて開催されました。

開催概要

日時:平成25年2月28日(水曜日) 午後3時〜
場所:藤久保公民館
内容:
◆研究成果発表

  • 「にほんの里100選『三富新田』再生」プロジェクトチーム
  • 「みどりの保全・活用」プロジェクトチーム
  • 「公共交通」プロジェクトチーム

町長挨拶

町長挨拶

梅のつぼみも綻び始め、春もすぐそこまでやってきています。町では、昨日、議会が開会しました。施政方針でも述べましたが、三芳町は、県内63の自治体の中で戸田市と共に不交付団体になっています。しかしながら、経常収支比率は100%を超え、財政力指数も1.019という、かろうじて首の皮1枚が繋がっているような状態です。そこで、脱・財政硬直化宣言を出させていただき、どうにか新年度の予算編成ができたところです。こういう時代になると、良い政策をしっかり作り、良い町を作っていくことは大事だということを改めて感じているところです。
この政策研究所も今年で2年となりました。都市間競争に勝ち抜くために、政策立案機能を高め、住民の福祉の向上と持続的な町の発展を祈って設置しました。まさに改革のエンジンであり、町村レベルでは全国で初めてという自負もあります。町の主要なテーマについて、職員の皆さん、市民の方々、アドバイザーの方々のご指導をいただきながら政策研究をすすめています。

政策研究というのも、足元の具体的な課題を解決することが目的ではなく、ある意味で将来の町の在り様、未来、ビジョンに関わるものです。しかしながら、研究のための研究ではなく、提言してもらった政策は、即町政に反映していきたいと考えているところです。
先般は、山梨県甲府市の議会で政策研究所に来られました。終わった後に議員さんに感想をお聞きしたところ、質の高い研究をされているということと、職員の皆さんが真摯に取り組んでいる姿勢に感動されていました。そういった意味で、着実に成果が上がってきていると感じます。
他の自治体の政策研究所と違うのは、市民に中に入ってもらい、協働という観念で政策を作っているということです。そして、縦割りではなく、横断的に若い職員の皆さんに入っていただき町の重要な政策について議論していただく。これによって、大きな意識改革に繋がっていると思っています。そして、何よりも、アドバイザーの先生方とのネットワークというのが、町にとっては大きな財産であると考えています。そういう意味で、政策研究所はこれからの三芳町の命運を握っているというように思っています。
今日は3グループの発表があります。質問の時間もありますので、どうぞ忌憚のないご意見をお寄せください。今日はどうぞよろしくお願いします。

(平成25年2月28日)

研究成果発表

講評

⇒アドバイザーのプロフィールは、 政策研究所パンフレットPDFファイル (1,024KB) をご覧ください。

Q&A

≪公共交通≫

Q.バスの利用ということで3つの事業者が挙げられていますが、ほかにも多くの企業がバスを使用していると思います。これについては、調査研究しているのですか。

A.3つの事業者しか調査研究していません。どこの企業がそういったバスを運行しているのかというデータがなかったこともありますし、小さな企業はライフバスを利用しているところも多々あるということもあります。特に、みずほ台駅からの循環や、上富地域に向かうバスはそういった方々が多いということがわかっています。
また、3事業者への調査をした際に、いずれの事業者においても、自分たちにとって一番適性のある使い方をしているため、それ以外の方が乗るということになると無理が出てくるということがわかりました。ですので、政策研究所の中でやるのではなく、実際に公共交通を運行する段階で共存することができるかどうかを図ってもらった方がいいと考え、そこについては調査研究していません。

⇒某上富にある大きな企業のバスなどが、かなり頻繁に出ているのが見受けられます。そういったバスを見ていると、空いている席等も見られます。そこに住民が利用できると、かなり利便性があがるのかな、と感じることもあります。個人的には、そういった企業にお金を出してもらって、バスを新たに運行する方法もあるのではないかと考えたので質問させていただきました。そういったことについても含めて検討していただければ、と思っています。

 

Q.藤久保2,3,6区を対象にアンケートを行った理由を教えてください。

A.空白地域の地図があったかと思いますが、人口密度が高いのにバス停が少ない、公共交通が入っていないという藤久保3区があります。ここは、富士見市とふじみ野市とのちょうど境界線になり、ここには何も入っていません。ここの人たちが、今どのような状況にあるのかということを調べるために、川越街道沿いの6区、鶴瀬駅に行く県道付近の2区のエリアについて調査しました。
ここの人たちが現状どうなのかということ、この地域がカバーされることで、公共交通利用可能者が50%を超えるだろう、ということで、まずそこからアンケートをとりました。

 

≪みどりの保全・活用≫

Q.お願いになってしまうのですが、みどりの保全・活用について、結局お金がないからできないということが多く、基金など具現化してほしいと思います。これは、町民の緑への関心を高めることにも繋がってくることかと思います。
税制に関しては、現在、森林環境税は地方公共団体で作ることができます。埼玉県も、自動車税の一部で川と緑の再生をやっています。私たちがやっている雑木林の管理も、ここからお金をもらってやっています。ぜひ、資金調達の部分も真剣に考えていってほしいと思います。

A.今現在の一番の問題は、三芳町が首都圏30キロメートル圏内にあって、緑の面積比率が周辺に比べて高いということが町民の方に知られているのかどうかということです。そして、みんなが緑を残さないといけないと思うことが必要です。三芳町には今はまだ、空気のように緑があります。開発をやるなということではなく、開発は開発としてやりながら緑を残すためにどうしていくか。そのために、企業が取り組むとか、住民の方が直接緑に触れる機会をたくさん作っていく必要があります。
我々の生活に緑が必要であるという共通項が見えてくれば、お金を出してもいいという人が出てくるのですが、現状の普通にある緑にお金を出すという意味は見出しにくい。
実際の活動を通して、こういった緑を残していくのにはお金も労力もかかるということを示し、訴えていかなくてはいけないということを提言にまとめさせていただいたところです。

総評 (松元一明 政策アドバイザー)

今回の3PTの発表は具体的でわかりやすいものであったと思います。
三富新田PTについては、来年度も継続してやっていきたいという希望がありました。みどりの保全・活用PTは、本年度でいったん終わりになるということと思いますが、三富新田と緑のプロジェクトは密接に結び付いたところもあるかと思いますので、併せて来年度以降も継続を検討していっていただければと思います。公共交通PTも続きますので、今年度出てきた課題を引き続き考えていっていただければと思います。

三芳町政策研究所は塾であり、シンクタンクです。まず塾であるということは、職員や町の研修の場として機能しているということです。もうひとつは、シンクタンクという現実性・実現可能性の高い政策を提言して、皆さんがその提言した政策に対して具体化していっていただけるという機能もあわせもっていると思います。
こういう場というのは、職員の方、市民研究員の方、また、今日のように報告を聞きに来ていただいているような市民の方との協働の場であると考えています。これまでは中央集権型で、トップダウンで政策が提示されてきましたが、今は地方分権が否応なしに進み、身近な自治体が身近な住民の方と一緒に、効果がある政策を考えていく必要があります。研究が終わったから役目が終わりというのではなく、自治体シンクタンクは実現に向かって政策を提言するものであるので、引き続き注目して政策の実現にご尽力いただければと思います。

松元アドバイザー

研究所の体制についても、職員研究員の負担も非常に多いと思いますが、それと同じくらい皆さんが鍛えられているといったメリットの部分もあると思っていますので、このあたり、他の職員の方がどのようなかたちで政策研究所にかかわっていくのかも検討してほしいと思います。また、これからも政策研究所から良質な提言を出していくことで、庁内、町内で存在感を出していってください。
市民研究員の方々もとても優秀ですので、今後の市民研究員の発掘や、市民が参入しやすい環境作りも整えていただければと思います。

会場にお越しの皆さま、長時間ありがとうございました。また、PTの皆さん、関係者の皆さん、お疲れ様でした。

 

 

 

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